NEWS 2014.09.01

3DHaptics Technology ~驚愕の3D触力覚技術による「体感」のビジネス化を発表~

産総研技術移転ベンチャーである「株式会社ミライセンス」(本社:茨城県つくば市、代表取締役:香田夏雄)は、デジタルでモノに触った触感・感触をリアルに体感することができる、世界初の3D触力覚技術(3DHaptics Technology)を開発しました。
バーチャルリアリティと組み合わせることにより、仮想世界のモノに、まさにそこにそのモノの実体があるかのように触れたり、つかんだり、押す・押されるなどのリアクションを体感することができます。
株式会社ミライセンスは、今後、この技術を応用し、様々な電子機器、コンテンツ、サービス等を開発し、デジタル「体感」ビジネスを展開していきます。

バーチャルリアリティで、立体的に表現された仮想世界では、視覚的に非常に高い臨場感を得ることができます。その反面、その臨場感が高まれば高まるほど、仮想世界においてモノに触れることができないことへの不満が高まってきております。 また、ヒトは、自身の身体を使ってモノに触れることにより、その実体感や距離感を認識しているため、仮想世界でモノが見えているのに触れられないことは、大きなストレスになります。
これに対して、「3D触力覚技術」では、小型のデバイスを指先に装着するだけで、フリーハンドで、まさにそこにモノの実体があるかのように触っている「体感」や「操作感」を得ることができるため、ユーザーに高い「感動」と「満足感」を与えることができます。ミライセンス社の技術を応用することにより、バーチャルリアリティにおける、リアルなコミュニケーションを、真に、完成させることができます。

3D触力覚技術の応用先は無限大です。ゲームコントローラに「3D触力覚技術」を組み込めば、ユーザーの挙動に合わせて、さまざまなリアクションをゲームに与えることができます。このリアクションで、ゲームの楽しさを左右する「駆け引き」をよりリアルで魅力的なものにすることができます。
3Dプリンタの出力には、複雑な3次元データが必要です。3D CADに「3D触力覚技術」を組込めば、まるで、素手で粘土細工を行うかのように、複雑なデータを簡単に作り出すことができるようになります。
ロボットに組み込めば、ロボットのアームがつかんでいる今にも壊れそうなモノの感覚でさえ、自分の手で感じながら制御することができるようになり、より高度で繊細な操作が可能になります。
同様に、医療関連のトレーニングシステムや遠隔手術システムに触感・感触を付加できたり、また、視覚障害者のナビゲーションも夢ではありません。

3D触力覚技術(3DHaptics Technology)とは

触力覚技術とはヒトがモノに触れた感じを、デジタルで再現する技術です。ヒトが外界を感知するための感覚器官である「五感」のうち、モノに触った感覚である「触覚」をデジタルで再現する技術です。これまでの触力覚技術は、多くが平面的な表現にとどまっていました。それを、ファウンダ―の中村則雄により発明された特許技術である「錯触力覚発生技術」をベースに、3D(3-Dimensional)空間に拡張したものが、産総研及び弊社による独自の「3D触力覚技術(3DHaptics Technology)」です。

指先に小型のデバイスを装着するだけで、まったく何もない空間で、触感・感触を再現することができます。デバイスを、机や壁などに固定する必要はありません。空中で、まさに、フリーハンドに近い形で、体感を楽しむことが可能です。

触感・感触の生成に必須といわれる、「圧覚(コツコツ、トントン等)」、「触覚(ザラザラ、ゴトゴト等)」、「力覚(ギュー、プッチン、グイングイン等)」の3つを、1つのデバイスで、同時に体感することができます。

デバイスの構造もシンプルです。そのため、工業的工夫を加えることにより、将来の小型化、高精度化が可能です。
また、小型のため、ゲームコントローラ、ウェアラブルデバイス、携帯端末、玩具等様々な機器に実装することが容易です。

現在、「3D触力覚技術」を応用したコンテンツのスムーズな開発のため、コンテンツ開発用プラットフォーム《開発評価キット(触力覚デバイスの評価用機材一式)+SDK(Software Development Kit=ソフトウェア開発キット)》を準備中です。順次、公開・配布の体制を整えていきます。

「3D触力覚技術」に関して、ファウンダ―の中村則雄により、ワールドワイドで、18の特許が出願済み(内10件は登録済)です。3D触力覚技術に関する、基本特許も含まれています。また、これらの知財は、1Dでも、2Dにも適用可能な知財となっております。株式会社ミライセンスは、これら知財の技術移転処置を産総研より受けて、研究開発活動を行っています。

プレスリリース併設デモの内容

プレスリリースに併設して、4つの技術デモを公開しました。さまざまな応用先を想定した、弊社の研究活動成果の展示になります。

【デモ①】 力覚、圧覚、触覚の3つの触感・感触を体感していただく基本的なデモです。
使用している小型軽量なデバイスは、次世代型のユーザーインターフェースなどに応用可能です。

Demo for force sensations.

Demo for pressure sensations.

Demo for tactile sensations.

【デモ②】 上記のデモに、より3次元的な広がりを加えたデバイスを使用したデモで、 より豊かな手触り•手応えやリアクションを体感することが可能です。使用しているデバイスは、 将来の医療などの小型・高精度化を目指して開発を行っているものです。

・使用したデバイス:小型軽量タイプ、次世代UI向けにデザイン

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